15 9月 2016 - 10:39

 【カイロ=大内清】シリア問題を担当する国連のデミストゥラ特使は13日夜、米露主導の一時停戦が発効した12日以降、シリア全土での戦闘が「大幅に減少した」と述べ、停戦がおおむね順守されているとの見方を示した。ただ、アサド政権側は反体制派による停戦破りが20件以上発生したとも主張しており、報復の連鎖が大規模な戦闘の再開につながる懸念は拭えない。

今回の停戦枠組みでは、激戦地である北部アレッポの幹線道路沿いなどから政権側と反体制派の双方を遠ざけ、人道支援物資を運び入れるための「非軍事ゾーン」を設けるとしている。

 特に反体制派が支配するアレッポ東部は、住民約25万人に十分な食糧や水、医薬品が届かない危機的な状況にある。

 しかし、デミストゥラ氏によると、13日夜の時点で、支援物資を積んだトラックがトルコからシリアへ越境できない状態が続いており、支援ルートの確立は難航が予想される。

 停戦は、発効から48時間となる14日夕まで維持されれば期間を延長。停戦が1週間続けば、米露が「ダーイシュ」(IS)などの過激派掃討に向けた軍事連携を進めるとしている。